【シンプルルール】「仕事が速い人」の簡潔で美しい考え方

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あなたは「仕事が速い人」になりたいですか?

 

「仕事が速い人」は、「シンプルなルール」に従ってものを判断しています。
個人でも、組織でも、ルールは出来るだけシンプルな方が上手くいくからです。

効率的かつ円滑に仕事をこなす為に役立つのは、「杓子定規なルール」や「分厚いマニュアル」ではありません。
「シンプルなルール」の方が、より良い判断をくだし、周りとの連携も上手くいくのです。

 

そんな役立つ「シンプルなルール」について書かれた本をご紹介します。

 

ドナルド・サル、キャスリーン・アイゼンハート 著、戸塚隆将 監修

 

 

「シンプルなルール」 4つの特徴

シンプル

「仕事が速い人」が活用している「シンプルなルール」が持つ4つの特徴についてご説明します。

 

①ルールの数が少ない

ルールの数が少ないことは、「シンプルなルール」の基本中の基本です。

ルールの数が少ないからこそ、最優先事項が何か明確に分かる為、それに集中することが出来ます。
また、ルールの数が少ない為、覚えやすく忘れにくいメリットがあります。

 

②使う人に合わせてカスタマイズできる

「シンプルなルール」は、適用範囲を広くとる複雑なルールと違って、目標を絞ってルールを設定します。

その為、使う人に合わせて最適化された内容にすることが出来ます。

 

③具体的である

何が重要なのか、目標を絞らずに作成したルールを複数の事象に当てはめようとすると、結局は骨抜きになって上手くいきません。

また、適用範囲が広すぎるルールは「非現実的なもの」として軽視されてしまう恐れがあります。

それに対して、「シンプルなルール」では何が重要なのか、目標を絞って設定される為、具体的で効果を発揮します。

 

④柔軟性がある

「シンプルなルール」は目的を1つに絞るものの、細かな内容は規定されていません。

その為、ルールの範囲内なら状況に応じて自由にアレンジすることが出来ます。

 

 

「シンプルなルール」 6つのカテゴリー

「仕事が速い人」が活用している「シンプルなルール」は以下の6つのカテゴリーに分類されます。

 

①境界線ルール

二者択一の形をとる、もっとも基本的な意思決定ルールです。
「Yes / No」で答えを出します。

 

「境界線ルール」の例

熟練した医師の場合

 

【状況】
突然めまいに襲われた患者が救急外来を訪れた。
「ウイルス感染」と「脳梗塞の前兆」、どちらが原因かすみやかに見極める必要がある。

 

【ルール】
患者の両眼が同じ方向に同時に動くかどうか
(所要時間1分ほどでMRI検査並みに正確)

 

②優先順位ルール

時間や労力や資金が限られている時、もしくは関係者の意見が合わない時に有効なルールです。
複数のものから何を優先するのか決めます。

 

「優先順位ルール」の例

経営が傾いている鉄道会社の場合

 

【状況】
早急に手を打たないと会社が潰れる。
設備投資に注ぎ込める資金はごく僅かで、解決しなければならない問題点は山積み。
最初に何から手をつけたら良いか。

 

【ルール】

  1. もっとも売上拡大の妨げになっているものはどれか
  2. もっともすぐに利益が出るものはどれか
  3. もっとも投資額が少なくてすむものはどれか
  4. もっとも再利用が可能なものはどれか

 

結果として、列車の購入と線路の整備に資金をあてることとなり、3年足らずの内に売上高が50%増えた。

 

③停止ルール

やめ時を見極めてタイミングを決める時に使うルールです。
今やっている行動を続けるとデメリットがある場合や、悪習慣を断ち切る場合に役立ちます。

 

「停止ルール」の例

エベレスト登山に臨む登山家の場合

 

【状況】
エベレスト、標高7900mの第4キャンプから山頂まで18時間で往復する計画だった。空気中の酸素濃度が地上の1/3になる死の領域から、全員が生きて戻ってくる為に「停止ルール」を定めた。
しかし、午後2時までに山頂に到達出来ないことが分かった後も、「やりきりたい」という想いから下山しなかった。
結果として、エベレストに眠ることとなった。

 

【ルール】
午後2時までに山頂に到達出来なければ、潔く引き返す。
(このルールが守られなかった為に悲劇が起きた)

 

④ハウツー・ルール

「どのように」や「どうしたら」をキーワードに、実行したい内容を体系化するルールです。
極度のプレッシャーにさらされている時や、時間的制約が厳しい時にも役立ちます。

 

「ハウツー・ルール」の例

スモークジャンパー(山火事の際、パラシュートで現場に降下して消火にあたる消防士)の場合

 

【状況】
小規模な山火事のはずが、降下した後に突風が吹いて辺りは火の海。もはや消火は無理で尾根の上の安全地帯に向かって走りだした。

 

【ルール】

  1. できるだけ早く炎から逃げる
  2. 火の気のない場所へ向かう
  3. 向かい火(山火事の進路から草木をなくし、延焼を食い止めること)を放つ
  4. 火災の延焼を食い止める

 

「ハウツー・ルール」に従って、向かい火を放った隊長含め3名は助かったが、焦ってルールを忘れた他の隊員は亡くなってしまった。

 

⑤コーディネーション・ルール

「協調」をキーワードにした、集団行動を円滑にする為のルールです。

 

「コーディネーション・ルール」の例

ナポレオン率いるフランス軍の場合

 

【状況】
混乱し、意志の疎通が難しい場面も発生する戦場。

 

【ルール】
砲撃の音が聞こえるほうへ進め
(戦況がはっきりつかめない状況でも、兵士の士気を下げず団結して戦わせることが出来た)

 

⑥タイミング・ルール

「いつ」をキーワードにした、タイミングに関するルールです。

 

「タイミング・ルール」の例

睡眠不足を解消する方法の場合

 

【状況】
ピッツバーグ大学の研究で、4つの「シンプルなルール」に従うだけで不眠症が解消されることが分かった。

 

【ルール】

  1. 毎朝同じ時間に起きる
  2. 眠くなるまでベッドに入らない
  3. 眠れないときは無理に寝ない
  4. ベッドで過ごす時間を減らす

 

この「シンプルなルール」によって、被験者の2/3で睡眠の質が改善し、半数以上の被験者は不眠症の症状を感じなくなった。

 

「シンプルなルール」 仕事での活かし方

ボトルネック

「仕事が速い人」は以下の3ステップで「シンプルなルール」を活用しています。

 

①「利益の針」をはっきりさせる

「経済的な価値を生む」ことは、仕事にとって「何が大切か」ということを知る為の重要な指標です。

「利益の針」とは、成長線を縫う上下に並んだ2本の針のことです。
(想像上の概念です)

上の針は「顧客が製品やサービスに払っても良いと思う値段」、下の針は「製造にかかったコスト」です。
この2本の針の間が広がるほど「経済的な価値を生む」状態ということになります。

この時、何が「利益の針」を動かすのか考えることが重要です。

 

②ボトルネック(障壁)をみつける

仕事が利益を生み出す上で、妨げになる問題点をボトルネックと呼びます。

例えば、人材不足、資金不足、在庫不足などリソースの不足があげられ、ボトルネックを複数同時に抱えていることも多いでしょう。

 

このボトルネックを解決する為に「シンプルなルール」を作るわけですが、その際には「1つのボトルネックに焦点を当てる」ことが重要です。

様々なボトルネックを解決しようとルールを設定しても、ルールがあいまいになってしまい、問題を解決する効果が無くなってしまうからです。

 

 

③ルールを強化する

ルールを作成するにあたって絶対にやってはいけないこと、それは「トップダウン方式」です。

リーダーが自分の考えや直感に従ってルールを決めてしまうと、バイアス(思い込みや偏見)がかかってしまい、リーダーが考えていることに反するような事象は無視したルールになってしまうことが多い為です。

 

ルールは実際にそのルールを使う人が作るべきであり、数人で話し合って決めるのが良い方法です。

なぜなら、ルールを実際に使う人が最も現実的にものを見ており、経験を活かして使い勝手の良いルールにすることが出来るからです。

また、内容が厳しすぎたりして仕事に支障が出るようなルールを避ける効果もあります。

 

 

まとめ

「仕事が速い人」は「シンプルなルール」に従ってものを判断しています。

「シンプルなルール」の方が、より適切な判断をくだし、何事も周囲と連携して進めることが出来ます。

 

この記事でご紹介した内容は、「SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える」の極一部でしかありません。

本の中には、他にも様々な「シンプルなルール」を活用した事例や、「シンプルなルール」を実践していく上でのポイント等が記載されています。

あなたも「シンプルなルール」を身につけて、「仕事が速い人」になりましょう!

 

ドナルド・サル、キャスリーン・アイゼンハート 著、戸塚隆将 監修

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